パネライ ルミノールドゥエ 38mm「PAM01043」を購入しました。
僕の購入したモデルは2024年現在廃盤となってしまいましたが、ルミノールドゥエの38mmは引き続きあります。
購入した理由は
- パネライの時計で、細腕でも着けられる小さめ・薄いモデルを探していた
- 文字盤とベルトの色味も相まってかわいらしさがあり、人と被らない
と、少し攻めの時計の位置付けで購入したのですが、非常に使い勝手が良く、結果としてかなり出番の多い時計となっています。
本記事ではさまざまな観点から実機レビューをしつつ、お得な買い方も解説していきますので、購入を検討されている方はぜひ最後までご覧ください。
パネライ(PANERAI)の時計ブランドとしての紹介
1860年のイタリア フィレンツェ、時計工房も備えた時計店としてパネライはスタートしました。
パネライはイタリア海軍に照準器などの精密機器を納品しており、1916年に「ラジオミール」の特許を取得。
現代にも繋がる視認性の高さの礎はここから始まります。
当時の「ラジオミール」はその名の通り、ラジウム塗料(現在は放射性物質のため使用されていません)が塗布されており、第二次世界大戦前にイタリア海軍に製品名そのまま「ラジオミール」という名称で時計が納品されます。
初期モデルからほぼ現代のデザインの原型となっており、夜光塗料の視認性を高めるための二層構造「サンドイッチ文字盤」や特徴的なアラビア数字も当時から作られていました。
(夜の視認性を高めるには夜光塗料を厚塗りする必要があったため、夜光塗料の層とインデックス部分をくり抜いた文字盤の層の2重にする、という面白い発想の元、生まれています)
その後、ラジウムに変わって放射性物質の含有量のより少ないトリチウムを原料とした夜光塗料を製造、「ルミノール」と名付けました。
そして1950年代に入って竜頭ガードのある「ルミノール」の原型が出来上がり、イタリア海軍への納品を継続します。
実は、パネライが商用腕時計を発売しだしたのは1993年。
俳優シルベスタ・スタローンが映画で着用してから人気に火が付き、その後は世界的な “デカ厚” 時計ムーブメントを牽引。
1997年にリシュモングループ(当時はヴァンドームグループ)傘下となり、2020年代に入ってパーペチュアルカレンダーやトゥールビヨンといった複雑機構の開発まで行っています。
パネライ ルミノールドゥエ 38mmのデザイン・外装
自然光で撮るとこんな感じ。
太陽光が当たると、パネライ特有のドーム型風防が光を反射して綺麗に見えます。
また、インデックスとベルトの色が柔らかい印象を与えるので、ブルゾンのようなカジュアルな服装に合います。
室内光の写真はこちら。
この日もデニムシャツのようなカジュアルダウンした格好にすごく合います。
デカ厚 “じゃない” パネライ(ケース径38mm & 厚み11.5mm)は柔らかい印象を与え、使用機会が多くなる
パネライといえば『デカ厚』を大流行させたことで有名ですが、特徴的なアラビア数字の文字版やドーム型風防から、どちらかといえば柔らかい相反した雰囲気を持っている不思議な時計です。
ツールウォッチの印象の強いサブマーシブル以外のラジオミール・ルミノールがまさに、という感じでしょうか。
日本では俳優の反町隆史さんがアンバサダーを務めていましたが、あれくらい筋肉質で腕が太く、背の高いガタイの良い方でないと似合わない時計かな、と思っていて、腕周り15cmと細腕の自分には縁遠い存在でした。
しかし、ついに2019年にパネライで最も薄いモデルである「ルミノールドゥエ」にケース径38mmのものが発表されたのです。
写真を見てもらえるとお分かりの通り、11.5mmのケース厚さのため女性が着けても違和感が無いようなどこか可愛らしさのあるデザインです。
ベルトをシックな色に変更すればスーツなどのドレスシーンまで使えるくらい、使用機会の幅がすごく広がっています。
パネライ ルミノールドゥエ 38mmの機能性
昼も夜も視認性抜群の文字盤
パネライは軍用時計が出自ということもあり、とにかくいつでも時刻が分かりやすいです。
特に夜は所有している全時計の中で最も見やすく、ラジオミールやルミノールの名前通り夜行塗料の発光が見やすいですし、2重構造の『サンドイッチ文字盤』を利用しており、インデックスの欠けも起こりません。
(僕の所有している「PAM01043」は夜行塗料が文字盤の上に塗られており、『サンドイッチ文字盤』ではありません)
実用時計として「見やすさ」は非常に大事ですし、時計愛好家としては夜の撮影もできるのが嬉しいところですw
38mmのケース径でパワーリザーブ72時間はすごい
自動巻の腕時計はケースサイズが小さくなるほど、パワーリザーブ(自動巻ムーブメントが動き続ける最大時間)が短くなります。
しかし、パネライ ルミノールドゥエ 38mmは他のケースサイズ大きめのラインと同じく、しっかりパワーリザーブ72時間を確保しています。
僕の所有している他の38mm前後のサイズのパワーリザーブが軒並み40時間程度なのと比べると、素晴らしいですよね。
(クロノグラフの名機「エル・プリメロ」より長いパワーリザーブは凄い!)
ブランド名 | モデル名 | ケース径 | パワーリザーブ |
カルティエ | サントスMM | 35.1mm | 40時間 |
カルティエ | バロンブルー ムーンフェイズ | 37.6mm | 36時間 |
ゼニス | クロノマスター オリジナル 1969 | 38mm | 60時間 |
ベルト交換がワンタッチで自分で可能
時計はベルトを変えると雰囲気をガラッと変えることができます。
一般的な時計はベルト交換に専用の工具が必要で、店舗に持っていかれる方がほとんどだと思いますが、いくつかのブランドでは工具不要で自分で交換できる機能が備わっています。
パネライもその1つで、交換ベルトは別売りになってしまうものの、カチッとワンタッチで外せるようになっています。
(簡単に外せますが、普段着用していてベルトが外れる、なんてことは全く無いです)
僕の購入した「PAM01043」のベルトは革でシボ加工がされており、夏場など暑いシーズンは着けるのが難しいですが、ラバーに変更することで使えます。
また、黒い革ベルトに変更することでドレッシーな服装でも利用できます。
時計の楽しみ方の1つとして、大事な機能が備わっているのは嬉しいですよね。
日常生活では問題ない防水性能(3気圧(30m)防水)
元々イタリア海軍へ時計を納品していただけあって、パネライの時計は防水性能にも優れています。
ルミノールドゥエはパネライの時計の中で最も薄いこともあり、防水性能は控えめですが、日常生活防水は全く問題ありません。
ただし、海やプールなど水の中に潜りたい場合は、サブマーシブルやルミノールを選択されるのが無難です(10〜30気圧(100〜300m)防水)。
パネライ ルミノールドゥエ 38mmの素材・色違いの種類
ルミノール(ルミノールドゥエ)/サブマーシブル/ラジオミールから、ルミノールドゥエのデザインが気に入った方は以下の観点で選んでいくと良いです。
- 素材はステンレススチール or ゴールドの2択
- ムーンフェイズが欲しい方は「ルナ」シリーズを
- 文字版の色は白・青・水色・黒・グリーン・ピンクと種類豊富
- バンドはパネライ純正であれば付け替え可能なので、後から雰囲気を変えられる
パネライ ルミノールドゥエ 38mmを購入する前に知っておいた方が良い点
この時計は購入当初考えていたよりも色々な服装・シーンで利用でき、小さく薄いサイズ感で非常に装着感も良く、機能性も抜群なため、使用頻度はかなり高いです。
そのため、僕はこの時計への不満点は正直あまりありませんが、現行デザインを購入される際に見ておくと良い点を1つ紹介します。
現行モデルの大半のサンドイッチ文字盤より、夜行塗料を上から塗った廃番モデルの方が好みの方はいるかも
先ほど書いた通り、パネライは文字盤の視認性を担保するために夜光塗料の “欠け” が起こらないような工夫をしています。
それが、夜光塗料を塗布した文字盤の上にさらにインデックス部分をくり抜いてある文字盤を重ねる「サンドイッチ文字盤」と言われるものです。
これにより、夜光塗料が落ちることを防止するのと同時に、万が一インデックスが欠けてしまっても夜光塗料部分を塗り直すことで容易に元通りにできるメリットがあります。
しかし、実は僕の購入した「PAM01043」は恐らく “文字盤の上に夜光塗料が塗られて” おり、より都会的で洗練された現行デザインに対し、廃番デザインは少しヴィンテージ感があります。
(夜光塗料のぷっくり感が、インデックスの丸みを帯びたアラビア数字と非常にマッチしているように感じます)
自分の時計が可愛いだけでは?というご指摘は最もで、サンドイッチ文字盤のモデルもカッコいいですが、好みは分かれるかもと思います。
現行モデルだとマザー・オブ・パールを使ったモデルだけインデックスが浮き上がったデザイン、だが高い…
現行モデルで唯一、夜光塗料が文字盤の上に塗布されているのがマザー・オブ・パールが文字盤となっているモデルです。
しかし、ゴールドを使ったモデルしか無いため新品260万円と非常に高額です。
(また、インデックスの盛り上がりがソリッドな感じで、僕個人の好みとは少し違うかな、とも感じました)
パネライ ルミノールドゥエ 38mmの価格(正規店/並行輸入)・並行差別の有無・リセールバリュー
僕の購入した「PAM01043」は廃番になってしまったため、現行の色違いの定番カラーモデル「PAM01273」で確認すると正規品と並行輸入品の価格差は30万円弱あります。
サイト | 価格(2024/5時点) |
正規店 (パネライ公式サイト) |
96.8万円 |
価格.com | 69万円 |
chrono24 | 67万円↑程度(※) |
※参考までに「PAM01043」の中古価格
パネライはリシュモングループ傘下のため並行差別無し!
リシュモングループに属するパネライは、並行差別がありません。
正規品をブティックで購入するメリットは、2年間の保証が付くことなので、並行輸入品を購入することのデメリットはほぼ無いです。これは嬉しいですよね。
(僕は、購入した「PAM01043」が廃番モデルかつブティックにて展示されていた在庫限りの新品取扱と聞いたため、正規品を購入しました)
リセールバリューは54%程度
リセールバリューの定義を『買取価格 ÷ 新品価格』とし、ネットの情報を確認したところ45.2万円での買取価格相場とのことでした(なんぼやさん引用)
ちなみに、購入当時の「PAM01043」の購入価格は83万円で、現行モデルは96.8万円→50万円弱の買取価格になっているようです。
パネライ ルミノールドゥエ 38mmの時計(正規品)購入をお得にする支払い方法
パネライの時計(正規品)を購入するなら「百貨店クレジットカード」一択!
パネライは、5〜10%のポイント還元率の百貨店クレジットカードのポイント付与対象ブランドです(2024年5月時点)。
エルメスやシャネルのような一部ブランドは、百貨店クレジットカードのポイント付与対象外になっていますが、パネライは現時点ではなっていません。
パネライの時計を正規店で購入する際は、お近くに店舗があれば百貨店クレジットカードを利用するべきです。
(購入当時、すでに廃番かつ店頭在庫しか無い状況だったため、僕は銀座ブティックで購入しました)
都道府県 | 店舗名 | 利用クレジットカード |
東京 | 新宿 伊勢丹 | エムアイカード |
愛知 | 松坂屋 名古屋 | 大丸松坂屋カード |
大阪 | 阪急 梅田本店 | ペルソナSTACIAカード |
福岡 | 福岡 三越 | エムアイカード |
福岡 | 福岡 岩田屋 | エムアイカード |
詳細は下記記事にまとめているので、ご覧ください。
結論:細腕の方や女性も着けられる可愛いパネライ「ルミノール ドゥエ」は日本人におすすめ!
個人的に、日本人に似合うパネライのサイズ感は40mmまでだと思います。
(もちろん、リストサイズやラグ間の長さ次第なのですが)
パネライの柔らかいドーム型風防とアラビア数字と、ルミノール ドゥエの薄さと小ささが非常にマッチしており、購入してみると利用シーンの幅に驚きます。
ベルトを追加購入すれば、ドレス〜カジュアルまでほぼ網羅できるのではないでしょうか。
機能面でも視認性の高さやパワーリザーブ72時間、ワンタッチベルト交換など非常に優れており、使い勝手・装着感も良いです。
身に付けるとイタリア人のオシャレな感性に近づける、そんな一本かなと思います。
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